Roadster 20th NEWS 20周年関連ニュース

マツダにとってのロードスター20周年の意義 2008.10 (from RCOJ Magazine vol.50)

 ロードスターの20周年は、マツダにとって、大きなファクターです。本コーナーの冒頭でも触れたとおり、NC2へのマイナーチェンジのプレスリリースに、「20周年」の言葉が出てきました。他にもプレスリリースの中には、こんな文面(抜粋)もあります。

「1989年登場の初代以来、約20年にわたって、私たちは『ドライビングの楽しみこそMX-5が提供する一番の価値』という信念を貫いてきました。…クルマとドライバーが心を通わせあって走る『人馬一体』の楽しさを核とする“Lots of Fun”を強化、洗練させてきました。…今回のフェイスリフトにおいても、変化する時代の中にあって、人馬一体感というMX-5の不変の価値を貫きながら、『いつの時代も一番楽しいクルマ』であり続けるために変えるべきものは何かを探求しました。」

 もちろん技術、熟成、環境・安全対応といった、メーカーのやるべき開発活動は、いつの時代にもあります。他社の、いわゆるスポーツカーあるいはスポーティカーと呼ばれるクルマ達であれば、それらさえ考えておけばいいのかもしれません。
 けれど、このクルマに関して言えば、その開発活動の中で、「既存のユーザー・ファンとメーカーの関係」という大きな課題が存在してきました。
 『人馬一体』『一番楽しいクルマ』という言葉は、それこそ『言うは易し。行うは難し。』です。それを『行う』ために、マツダスタッフはいろいろな機会に、我々ユーザー・ファンとのコミュニケーションを深めてきました。その関係が永く深いものになっているからこそ、メーカーとユーザーの間に信頼関係も生まれているのです。
 どんな車種でも、生産が続いてさえいれば、単に、発売から20年が経ちました!という時間の流れをアピールすることができます。その間のメーカー内での開発努力と性能の進化をアピールすることも可能です。一方で、ユーザー・ファンとメーカーの間で築いてきた、『よい関係』は、数字に簡単に表すことができないために、外部に伝えるのは、とても難しいことです。
 NAの最終限定車SR-Limited、そしてNB1の10周年記念車のカタログには、ユーザーの笑顔の写真がたくさん載っています。考えてみれば、そんなカタログは他車にはありませんでした。カタログの本来の目的は、新車を買ってくれる新しいお客さんにそのクルマの魅力を伝えていくことです。マツダは、そんな既存のユーザー・ファンの存在も、そのクルマの魅力としてとらえ、また、伝えていこうとしています。最新のNC2のカタログにもそんなページがあります。

 ある意味で、20周年ミーティングは、ユーザーとメーカーがこんなに良い関係を永く築き続けているのが、ロードスターでありマツダである、ということの象徴です。
 我々ユーザー・ファンがロードスターの20周年を誇りに思うのと同じくらい、マツダもそれを誇りに思い、胸を張って外に伝えていくことは望むところです。

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